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only one【完】

第12章 運命

「何もなくて、びっくりしただろう」



「うん…」



「全部あげちゃったからね」





ちょっとだけ隆史の笑顔が寂しく感じた。

だけどなんだか安心した。

奥さんとの思い出の物が少ないから…




私は相当のヤキモチ妬きなのかもしれない。







「そっかぁ…」



「何か飲む?」






隆史が冷蔵庫を開けながら「適当に座って」と言ってきたから、私は何もない部屋の真ん中に、ちょこんと座った。





「酒しかないや」




隆史は苦笑いをしながら、ビールを2本テーブルに置いて私の横に座った。



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