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言葉で聞かせて

第7章 過去

悠史目線


ある日営業中、黒服が僕の足元に跪いて


「聖夜さん、ご指名です」


と言うから「失礼します」とコップの残りを飲み干して席を立ったんだけど、黒服に店のバックヤードに案内された


「どうしてここに?」


僕の問いに黒服はそこに置いてあった固定電話を指して


「聖夜さんに急ぎの御連絡が入っています」


と言って一礼すると去って行ってしまった


急ぎの用事……?
僕に?


保留になっていた電話に出ると、すぐさま僕の鼓膜の奥まで届くような大声が聞こえてきた


「千秋さんがいなくなりました!!!!何処に行かれたかご存知ないですか!?!?!?」
「!?」


きぃん、と脳に響いて理解が遅れたけど


千秋さんがいなくなった……!?


「どういうことですか!?」
「今日は打ち合わせの予定で待ち合わせをしていたんですが、何時間待っても千秋さんが訪れないんです!!メールにも返事はないし、こんなこと初めてで……。どこか心当たりはありませんか!?」


どういうことだろう


「とりあえず家に帰っていないか確認してみます。あなたは少しでも千秋さんが行きそうなところを探してきてください」
「わ、わかりました!」


敦史を呼んで来なきゃ……!

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