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言葉で聞かせて

第8章 猫に恋敵

裸で抱き合う俺たちを驚いた表情で見つめる悠史

悠史も千秋とセックスなんてしたことねぇだろうから驚くのもわかる
多少羨ましいだろうことも、わかる


「何して……」
「あー……」


俺は気まずさから頭を掻く
そして


「来いよ、悠史」
「え?」


「でも……」と慌てる悠史に千秋が手を伸ばす


「ほら、千秋も来いってさ」


悠史が唾を飲んだのがわかる

そりゃそうだろ
悠史にだって性欲はあるし、この時間に帰ってきたってことは今日のアフターはセックスなしってことだろうからな

悠史が千秋の伸ばされた手に少しずつ近づく

顔を真っ赤にした悠史はベッドの横まで来ると、立ち止まった


ふは
ベッドに登っては来ねえ

まだ状況把握が出来てないってところか


俺は上半身を起こして悠史の手を強く引いた
そして


「!!!」


悠史に濃厚なキスをかました

舌を挿入して口内を舐め回すと、「んんーーーっ」と悠史が抵抗する

千秋はそれを真っ赤な顔で見ていて、俺はなんだか楽しくなってきた


口を離してやると悠史はぐいっと口元を拭う


「どうして僕にキスしたんですか!?」


千秋の手前何故か俺にも敬語を使う悠史に見せつけるように俺は唇を舐めた

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