
言葉で聞かせて
第11章 記憶
立ち上がってみたはいいんだけど
わわ!?
痛いっ
膝が折れそうになるほど腰がガクガクで、鈍い痛みもある
昨日、本当に2人とシたのかな
夢じゃなかったのかな
でもなんか
どうしてそうなったのか心当たりがなさすぎてまだ頭が混乱している
少しすれば歩けるくらいにはマシになった腰を軽く手でさすりながらリビングに向かった
普段と何ら変わりないリビングに少しの安心感を覚えつつ、自分の部屋に入る
携帯電話を見つけて開いてみると
「!?!?」
日付が自分の覚えていた時より随分進んでいた
え!?え!?
なんで?
どういうこと?
僕が真菜さんに呼び出された日っていつだっけ?
急いでメールの受信ボックスを開いて確認してみると、やっぱり待ち合わせに行った日は今日より随分昔のことだった
そしてその混乱に拍車をかけるように見知らぬメールが既読状態で見つかる
こんなメール知らない
真菜さんからのそのメールを開いてみると
『ポストの中見た?明日70万持ってこないとどうなっても知らないし、アレ二人に見せるから』
と書いてあった
あした?
このメールが来てからの明日っていつ?
