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言葉で聞かせて

第13章 言葉で聞かせて


「悪いかよ?」
「いえ、そうではないんですけど……」


僕が予想外の事態に慌てていると、敦史さんが僕の耳元に顔を寄せて低い声で囁いた


「なんだよ……せっかく仲直りしたのに、つれなくすんなよ……寂しいだろ?」
「!!」


顔が急激に熱くなって俯く

すると僕から離れた敦史さんからからかうような笑い声が聞こえた


「はははっ」


あー、もう
ホストだからって!
ホストだからって!


僕が真っ赤になっているであろう顔を隠していると、悠史さんが部屋に入ってきて僕の肩を優しく抱いた


「こら敦史。からかうんじゃないの」
「うぅ……悠史さん……」
「だってこいつ、普通に風呂1人で入ろうとすんだぜ?この状況で」


敦史さんが拗ねたように言うと、助け舟を出してくれると思っていた悠史さんまでも驚いた声を出した


「えっ、それはいけませんよ千秋さん」
「!?」


そして悠史さんは僕の額にキスをして


「身体の隅々まで確認しないと……会わない間に何もなかったか……ね?」


と妖艶な声で囁いた


「〜〜〜〜っ!」
「ふふふっ」
「ははははっ」


さっきより顔を真っ赤にした僕を2人が笑う


もう……!!!
1人で入ってやる!!

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