
ずっと君が好き。
第1章 ヒロセコウキ。
次の授業なんか、らしくなくちゃんと聞いてるし…つまんない。
笑ってくんなくて…つまんないよ
「廣瀬」
授業が全部終わった放課後、席を立とうとする奴を呼んだ。
奴はまだ不機嫌そうにして、横顔で何?という顔をした。
「日誌、職員室に届け行こ」
奴はうなずくでもなく、ただあたしの前を歩き始めた。
職員室までの道のりが、いつもの何倍も長く感じる。
「廣瀬ー、もう怒らないでよー」
返事はない。
「廣瀬ってば……」
ふいに、目の前が白く濁る。
そして、頬に何か温かいものが伝った。
