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missing☆ring【完】

第3章 4年前。

その時の自分と同じ空気を感じるから、言葉にしなくてもなんとなく伝わる。



一緒に居て会話がなくても成り立ってしまう空間。



それを言葉で説明するのは難しい。




「一緒に居るし、仲が良いから付き合ってるのかと思ってた」



一緒に居るから……
仲が良いから……


そんな単純なことでは付き合ったり出来ない。
また、難しい関係。



あっ……
それは違うか。
これは私の言い訳。




「裕実と居るとラク。素で居られる」





それは嬉しい言葉。
飾ることなく全てを許しているような言葉。

それは切ない言葉。
友達だから格好つける必要がないというような言葉。



それが自分だけと悟られたくなくて「私もだよ」と強がるような言葉を吐いてしまう。




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