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missing☆ring【完】

第4章 3年前。

「さぶっ」秋風はもう冷たい。



屋上のフェンスの所に一人座り込み携帯を弄っている陸を見つけた。




「屋上寒くない?」



そう言って陸の隣に座った。



「昼は?」


「購買部で買ってきた」と袋からチーズパンとカフェオレを陸に見せた。




「裕実はそれ好きだな」


「……うん。好きだよ」




俯いて答えた。



「陸は?」


「俺は朝、コンビニで買って来た」


今ハマッていると言う惣菜パンと炭酸ジュースにプリンが2個。



「はい。裕実の」


プリンを一つ私の前に置いてくれた。



「ありがとう。このプリン好きなんだよね」


「……知ってるよ」




陸は瞳を細めて優しく笑う。




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