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missing☆ring【完】

第4章 3年前。

陸が切なく笑い「じゃあな」と私に背中を向けた。



陸とはもう会うことはないかもしれない。
だから言ってしまいたい。
ずっと胸に燻っている陸への想いを。



陸の襟足がくるっとまるくなっているのを見て涙が出た。



私は何も陸に伝えられずにいた。
ただ涙を流して陸の背中を見送ることしか出来なかった。








「裕実」






陸の声だけが鮮明に耳に残っている。



そして小さくなって行く陸の後ろ姿にまた願った。




陸の未来に光耀くものを……ーーーー




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