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missing☆ring【完】

第5章 1年前。

典幸の視線を陸から私へ移し典幸は「やっぱ、生だよ。なっ、陸」




陸から離れる気はないらしい。
陸は隣に居る典幸に苦笑いを浮かべ「典幸、飲み過ぎだろう」と言う。




典幸は真っ赤な顔を陸に近付け「飲みてーんだよ」と絡む。



テーブルの向かえで「飲み過ぎ」と綾子も同じセリフを吐いた。



それでも典幸は飲むのをやめなかった。



どんだけ別れたのがショックなんだよ。
それより典幸に彼女が居たなんて……
高校の典幸は部活ばっかで、彼女なんて居なかったから、想像つかないや。



「典幸、大丈夫?」



俯いていた典幸が「は?大丈夫だよ」とうっすら瞳に涙を溜めていた。



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