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missing☆ring【完】

第5章 1年前。

「って、え?何?裕実どうした?」




陸の話を聞いて涙が流れた。

ひまわりは太陽が恋しいと陸が言う。
まるで、私が陸を恋しいと思う気持ちを知っているみたいに。



「ごめん。陸がロマンチックなこと言うからさ」


指先で涙を拭うと、



「そう感じるってことは裕実もだろう?やっぱり、裕実と俺は似てるな」




陸は変わらない。
いつも私の心を奪うような言葉を紡ぐのに、



「あっ、込んでんな……」



もう知らん顔。



「少し歩くけど平気?」


「大丈夫だよ」


「じゃあ、ちょっと遠いけどその先に停めるから」



そう言って警備員が誘導する駐車場へと車を停めた。



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