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暗闇で恋しましょう

第7章 酔っぱらいの戯言(=本音)

ピクンと身体を跳ねさせ、熱い息を漏らす。



「イったら、疲れて本当に寝ちゃうでしょ?だから、その前に。答えて?さっきのやつ」



ごもっとも。


もう完璧に眠る自信がある。


それにしても、“さっきのやつ”、というのは“告白紛い”のあれの事なんだろうか。


酔っていても、冗談と分かって安心したあれ。


結局は、半分本音と言われてしまったけれど。


だったら尚更、私は答えたくないと思った。


私はその気持ちに応えられないから。


応えられないという事は振るということ。


振るということは傷付けるということだから。


だけど、今は酔いが先程より確実にあるのにプラスして、もどかしさがある。


そんな状況で、誰が口を噤んでいられようか。



「ん、ふっ………わたし、は、ひ、ちゃんが……んん……好き、なの………」

「…………さっきも言ったけど、杏ちゃんとあいつの間には」

「や!それ、やだ………」



この気持ちがダメなものなんてこと、とうの昔に自覚済み。


それでも、芽生えてしまったしこんなにも大きく育ってしまった。


もう、どうする事も出来ない程に。


現に、水上さんが吐いたひぃちゃんの事実というの名の悪口。


今更になって、嫌な気分が湧き出てきて、水上さんを睨んでいる自分がいる。



「……はぁ。参った。酔っててもその調子なんだね」



本当に参った様子を見せるけれど、意味が分からないし、私の不快な思いは消えない。


消えない、のだけれど……

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