
いつか手をつないで歩こう
第3章 気づいた想い
今日の朝、浩輔に念押しをされた。
「きのうより帰るの遅くなるから、絶対待つなよ」って。
それに「夜8時以降に、ものを食べると太るんだぞ」って脅す。
たまには早く寝るのもいいか…。
私は作ったおかずにラップをかけて、キッチンのテーブルに置いた。
[ お帰りなさい。 おかず温めて食べてね ]
とのメモを添えて。
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夢を見ていた。
浩輔が、誰か知らない女の子と街を歩いている夢。
その子は、浩輔の腕に自分の腕を巻きつけて、二人で楽しそうに笑っていた。
「…はっ!」
目がパチッと開いた。
部屋は静かだ。
まだ、帰ってきてないみたい。
眠いけど、さっきの夢の続きは見たくないな。
あ…また眠りに落ちてく……。
