
いつか手をつないで歩こう
第5章 告白
その夜。家事が長引いて、私は寝るのが遅くなった。
布団に入り目を瞑ると、すぐに意識が遠のいていく…。
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これは夢?
現実?
そこは昔住んでいた家だった。
ママがキッチンで料理をしている。
パパはリビングで新聞を読んでいる。
その側で、ちっちゃな浩輔がおもちゃを片手に走り回っている。
私はママに駆け寄り抱きついた。
「ママ、どこにいたの?私すごく寂しかったんだよっ…」
ママは何も言わず、優しく私の頭を撫でてくれた。
もう行かないで。
私を置いていかないで。
私の頬をたくさんの涙が伝った…。
