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いつか手をつないで歩こう

第7章 二人の間で


連れられて来たのは、しゃぶしゃぶの上品なお店だった。


クリスマスもあってか、意外と若いカップルが多い。

やがて私達の番がきて通されたのは、2階のお座敷のついたてで囲まれた一角だった。


向かいあって座り、前野さんがスーツの上着を脱いで横に置くと、ネクタイをゆるめた。一つ一つのしぐさに、大人の男性を感じさせる。


ドキドキ…

とたんに私は緊張が増してきた。
ついてはきたけど、何を話したらいいのかわからなくて…。

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