
いつか手をつないで歩こう
第2章 姉と弟
「なんでもないの百合ちゃん」
「あのね、来週合コンに誘われてるんだけど、今度こそ一緒に行かない?
意外と楽しいかもよ」
「えっと…」
私はちょっと考えたけど、やっぱり無理で。
「ごめんね百合ちゃん、」
「あー、わかってるわよ。愛しの弟くんがいるからでしょう?」
「…っ!」
私は百合ちゃんにずばり言い当てられて、はっとした。
「でもほんとに美雪、それでいいのかな?
毎日家事に追われてさ…」
「家事なんて、たいしたことないもの。ただ私は、合コンとかがだめなだけ」
「美雪ってばー」
