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いつか手をつないで歩こう

第11章 雨


寝る時間になり、私は布団を敷こうとしていた。
すると,浩輔に腕を掴まれ。

「こっちへ来て」

「なに?」

私を自分の部屋へと連れて来た。


浩輔が真剣な表情で私を見つめる。

ドキ…

「驚かないで聞いて欲しい。
俺は前から姉貴が好きだった。姉じゃなく…女としてだ」


「えっ!!」

私を女として…好き?
それって……。


浩輔の告白に驚きながら、私の感情も今解き放たれた。


「私も!私もずっと浩輔の事が好きだった。弟じゃなくて…」


やっと言えた…
その瞬間。

バッ!

私は浩輔に力一杯抱きしめられ

「…んっ」

激しく唇を塞がれた。

チユッ…チユッ…

「…んっ、ん…はぁ…」


身体が熱く、痺れてゆくようだ。


そのままベッドへ押し倒され、浩輔が私の上にまたがってくる。


私達はずっと想いあっていた。
目と目が絡み、
甘い空気が漂う中。
浩輔は言った。

「今から俺は…弟じゃないから」

その言葉の重さを知りながら、私はこくんと頷いた……。

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