
いつか手をつないで歩こう
第15章 桜
「そんなに良かったのか?」
行為が終わった後、浩輔がにやっと笑って言ってくる。
「も、もう!そんなこと聞かないでよね」
私は恥ずかしくて、毛布で顔を覆った。
まだ身体に甘い余韻が残っていた…。
「可愛いよ」
「っ」
浩輔はそう言い、毛布の上から私をギュッとした。
顔をそっと覗かせると、浩輔と目が合った。
ドキッ
やっぱりかっこいい…!
チュッ
今度はおでこにキスをされた。
「俺早く車が欲しいな。そしたら美雪の行きたい所、どこへでも連れてってやれるのに」
「そうね、楽しみだわ」
「就活がんばんなきゃな」
浩輔
とても無理なお願いだって、わかってるよ。
私
あなたの子どもが欲しいの……。
