Love Song ~キミに捧げる歌~
第3章 哀しき別れ
~Takanori Side~
彼女の誕生日から、約3週間…。
その日は、俺の誕生日だった。
友人たちや親から、たくさんのプレゼントやメッセージを貰った。
…電話ではあったけれど、恋歌ちゃんからも。
「剛典君! お誕生日おめでとう!」
「有難う!」
「プレゼントあげられなくて、ゴメンね…。」
「気にしないで! 俺は、恋歌ちゃんが祝ってくれただけで嬉しいから!」
「剛典君…。 …あっ、忙しいかもしれないけど、また会いに来てね!」
「うん! …あ、明日なら行けるよ?」
「本当!? じゃあ、明日。 絶対に来てね?」
「絶対行くよ!」
「うん! じゃあ、またね~♪」
「バイバ~イ!」
…そう言って、電話を切った。
…これが、元気な彼女との最後の会話になってしまうとは知らずに。
―その夜。
自分の部屋で勉強をしていると、突然携帯が鳴った。
「はい、もしもし。」
「あっ、剛典君…、だよね?」
「えっ、看護師さん!?」
「そうだよ。」
「どうしたんですか? 急に…。」
「実は…、恋歌ちゃんが…。」
「えっ!? 恋歌ちゃんがどうかしたんですか?」
「それがね…。」
看護師さんは、一呼吸おいてから、また話し始めた。