Love Song ~キミに捧げる歌~
第3章 哀しき別れ
彼は、驚いたのかずっと私を見ていた。 (…感じがした(笑)。)
私も、少し恥ずかしくなり、離れた。
「目、閉じてて、って言ったじゃん…。」
すると、彼の方からキスをしてきた。
「剛典君…、大好き…。」
「俺も…、愛してる…。」
お互いに抱きしめあったまま、ただただ時間だけが過ぎて行った。
…だけど、もう、剛典君といられる時間も終わりなのかな…。
…そろそろ、限界かも…。
そう感じ始めたその時、ドラマとかで聞いた事のある様な音が、病室に響いた。
…もう、私も終わりか。
「…嘘だろ?」
「もう…、お別れだね…。」
「そんな…。 嫌だよ! 俺、恋歌ちゃんと別れたくなんてない!」
「しょうがないよ…。」
「行かないで…。 ずっと、これから先も、俺の傍にいてよ!」
「私だって、死にたく…ないよ。」
「恋歌ちゃん…。」
「…でも、大丈夫…。 私は、いつだって、剛典君の傍にいるから…。」
「・・・。」
「…もう、こうやって、剛典君に触れられなくなるんだね…。」
「嫌だ…。 恋歌ちゃんが居なくなったら、俺…。」
「ゴメンね…。」
私は、手を握ってくれていた剛典君の手に自分の手を重ね、握った。
そして…、どうしても最後に伝えたかった事を言った。
「今まで…、短い間だったけど…。
ずっと、私と一緒に居てくれて…、有難う…。」
「恋歌ちゃん…。」
「剛典君…。 大好き…。
ずっと、ずっと愛してるよ…。」
私は、伝えたかった事を言いきると、ゆっくりと静かに、重くなってきた瞼を閉じた…。