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Love Song ~キミに捧げる歌~

第2章 彼女の誕生日


~Takanori Side~

俺が彼女の病室に通うようになって、もう3ヶ月が経つ。

俺は、ここ最近彼女の所へは行っていなかった。
理由は、リハビリ。

2ヶ月位前から始めたリハビリだけど、未だに体が慣れずに、苦労していた。
それに、すぐに体が疲れてしまって…。
今までだったら、こんなすぐには疲れなかったのにな~、なんて思いながらも、毎日頑張っている。

「前みたいに、体を動かしたい。」
そんな事を思いながら、リハビリをやっている。

…俺は、久し振りに彼女の病室に行こうとした。

彼女の部屋の前に行くと、中からとんでもない会話が聞こえてきた。

「…それ、どういう意味よ…。」
「恋歌…。」
「私、後少ししか生きられないの!?」
「…。」
「何で? 何でなのよ!」
「ゴメン…。」
「元気になって、またみんなに会えると思ってたのに…。 私、ずっと信じてたのに…。」
「恋歌…、ゴメンね…。」

俺は、中から聞こえてくる会話の内容に、思わずフリーズしてしまった。
彼女が叫んでいる言葉の意味を理解するのに、少し時間が掛かった。

しばらくすると、彼女の両親と思われる人達が出てきた。
彼等は俺を見つけると、会釈だけして行ってしまった。

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