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(悪い人ではないの…かな？)

男の人は苦手だが、何故かあの人の手の感触は嫌いじゃなかった

「あーごめん、ドア閉めてくんない？寒いから」

『あぁ⁈す、すみません！』

中に居た捜査官の1人だと思われる男に話し掛けられた

「君、例の新人さん？」

『はい！アリシアと言います！宜しくお願いします！』

「俺はオリバー、27歳！よろしくね。可愛い子が来てくれて嬉しいよ！」

オリバーと言う人は笑顔で言った

(軽いなー…)

「オリバー少し黙って。」

オリバーが話していると、彼と背中合わせのデスクで

PCを弄っている女の人が口を開いた

「なんだよエマたぁーん、ヤキモチ？」

「うるさい、クソガキ。」

そんなやり取りを何回かすると、彼女はPCを閉じ

こちらに向かって

「私はエマ。何か困った事があったら、何でも言ってちょうだい」

オリバーさんに対する態度とは打って変わって、

私には優しかった


オリバーは少し変わった赤髪で、毛先がツンツンした様な形だ

ルックスは良いと思う

ルーカスさんも、女受けしそうな顔立ちだった


エマさんの方は黒髪で、両サイドの髪を一部、

三つ編みにしている

女の私でも見惚れてしまう程の美人だ


『ありがとうございます。』

何とか、お互いの紹介を終えると

「今日はもうそんなに忙しくないし、ジェイダ達にも会ってみたら？」

(ジェイダ…？)

「あぁ、ごめんなさい。頼りになるうちの班のボスの事よ」

『…その、ジェイダさんと言う方は何処にいらっしゃいますか？』

「ジェイダなら、ジェイス達と出てるんじゃないかな」

私の問いかけにオリバーさんが答える

「もう少ししたら、帰って来るよ」

ニコッとオリバーさんは私にそう言った

『そうですか…』

(何か、やりづらいな…)

「君も災難だよねぇ。この班に配属されるなんてさ」

『それはどう言う事でしょうか？』

「噂はもう聞いているんでしょ？」

さっきの笑顔とは変わり、真剣な表情をするオリバーさん

「….オリバー。」

「はいはい。」

エマさんが言うと彼は分かったと言う様な態度をとりつつ

生返事をする


室内には何と無く、嫌な空気が流れる