恋愛妄想短編集【完】
第6章 許されない関係 [完]
ない…わけじゃない。
彼氏とのセックスに満足できなくてしていたんだから。
色々と考え始め黙り込んだ私。
「無言は肯定ととるけど?」
と言って、私の意見を待てないとでも言うように、私の体を抱き上げベッドにボフッと落とした。
「ちょっ、シュウ!…やめっ」
「もう待たないから。一人でしなくてもいいように俺がやってやるよ」
シュウは私の両手首を片手でまとめ上げると、もう片方の手で自分でさっきまで弄っていたそこに、下着の上から刺激を与えてきた。
「まってっ!や…だぁ、いっちゃ…」
「我慢すんなよ、アイ。気持ちよくなれ」
「や、はぁっ…だめ、いくっっ!!」
ビクンッと体を震わせてイった体。
愛撫なんかほとんど無いに等しい彼氏とセックスをしていた私は、人からされているのは慣れていなくてすぐに達してしまった。
その後も、シュウは私の感じる場所ばかりを攻めて、何度も上り詰めた。
感じたことのない快感に少しの恐怖を覚えながらも、少しずつはまっていくのを感じた。
ーーーー
結局最後まではしなくて、私がもういいと言うまで続けてくれて、同じベッドに転がった。
「なぁ、なんで1人でしてたわけ?」
肩で息をする私に天井を向いているシュウが聞いてきた。
「彼氏とのが満足できなくて…」
私の答えにふーんと返すと、急に私の方に体を向けて私を抱きしめてきた。
「なに、どうしたの?」
私を攻めている時はあんなに俺様だったのに、と思うとそれがなんだか可愛く思えて、ふふっと笑いながらシュウの頭をそっとなでた。
シュウは私を抱きしめたまま顔だけあげて
「満足させてくれない男なんてやめときなよ。これからも俺がしてやるから、もう他のやつとすんなよ、姉貴」
と、私の唇に軽いキスを落とした。
ーーー
あれから私たちは毎晩一緒に寝ている。
両親にバレたらとヒヤヒヤするけど、シュウ的にはスリルがあっていいらしい。
相変わらずエッチの最中はSっ気が増すけど、可愛くなるシュウも私は大好きです。
END