恋愛妄想短編集【完】
第6章 許されない関係 [完]
ーーーっ!?
もしかして聞かれてた…?
シュウそんな早くから返ってきてたの?
いつもは今くらいにやっと返ってくるような感じだったから、油断してた。
でもまだバレたと決まったわけではない…はず。
自分から白状することもないよね。
「声っ…て、言われても」
少し動揺しつつも悟られないように普通の言葉を返す。
「ふっ…何?言わせたいの?そんなエロかったんだ、アイって」
「何言ってるの?変なこと言ってないでそこどいて?ご飯…ひゃっ!」
シュウを押しのけてドアから出て行こうとした私肩を、部屋に戻すように強く押した。
よろけた私は軽く尻餅をついて床に転がる。
「そんなに言わせたいなら言ってあげるけど…アイ、さっきオナってただろ?」
ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべそう言ったシュウは、少しずつ私に近づいてきた。
シュウの言葉にカァッと熱くなった顔、赤くなっているのが自分でも感じ取れる。
「なにっ、どうしたの?」
少しずつ近づいて来るシュウに恐怖心を覚えながら、自分もちょっとずつ後ずさる。
「質問してるのこっちなんだけど、答えろよ」
そう言ったシュウは、近付いていた足を早めて側に寄ると、私の顎を持ち上げ目を合わせさせた。
後ずさっていた体はいつの間にか背中がベッドについていて、完全に逃げ場を失っていた。
「シュウっ…」
「答えろって、オナってたんだろ?正直に答えたらご褒美やるよ…」
また笑みを浮かべたシュウは、自分の口を私の耳に近付けペロッと舐めた。
「やっ…シュウ、やめようこういうの…ご飯の準備しなきゃ!」
「だからんなこといいって。アイも気持ちいことして欲しいだろ?」
そんな事…