Supplementary lessons
第1章 いち
「宮原、ちょっとこい」
体育の授業が終わり、
教室に戻ろうとしたところを
体育担当の萩先生に止められた。
「なんですか?」
「保健の成績良くないみたいだな。
放課後、教官室に来なさい。補習だ」
萩先生はかっこいいんだけど、
厳しいし、何より補習が多い。
私たちのためなんだろうけど、
やっぱり補習は嫌いだ。
「えー…」
「このままじゃ留年だぞ。いいのか?」
「それは嫌ですけど…」
「何だ、用事でもあるのか?
彼氏とデートなら日を変えてやるぞ」
「彼氏なんか居ません!
行けばいいんでしょ行けば!」
保健が苦手なのは事実である。
特に性の勉強は恥ずかしくて仕方ない。