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KAGO

第4章 誘惑

僕は勇也の家の前まで来た。
ドキドキしながら玄関のインターホンを押す。

「はーい」

ドアを開けたのは女性だった。

「あら、もしかして圭介くん?」
「あ、はい…」

勇也の母親だ。


「学校はどうしたの?」
「あの、勇也くんいますか? 休んでると聞いたのですが…」
「ああ、勇也ね。ちょっと風邪こじらせちゃったみたい。頭痛いって寝てるの」
「風邪…ですか」
「圭介くんが来たこと伝えておくわね」
「あ、はい。お大事にしてください」


勇也の姿は見れなかった。
なんだか…腑に落ちない。


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