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KAGO

第4章 誘惑

「はぁ…」

重いため息を吐いた。
美咲の言う通り、僕は疲れてるのかもしれない…。

このまま自宅に帰ろうとした時、前方から赤い軽自動車が走ってきた。
軽自動車は速度を緩めたかと思うと、僕のそばで止まった。

「緒方くん」

運転席から見たことのある人物が降りてくる。

「あ…夏奈子さん?」

駄菓子屋の店主の嫁さんだ。

「ちょうど良かったわ、お願いがあるの」
「…なんですか」

42歳とは思えないほど若々しくて綺麗な夏奈子さん。
だけど僕は少し苦手だ。

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