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KAGO

第6章 夢の続き

「大丈夫。俺が奴を引き付けるから、その間にお前らは逃げろ」
「だめだよ、太一! それは危険すぎる」

僕は太一の腕を掴んだ。


「みんな無事に帰るんだ」

僕の言葉に、勇也と太一は頷いた。



僕たちはなんとか居間から脱出した。
廊下に僕たちの足音が響く。
だか奴が追ってくることはなかった。
むしろどこからか監視しているようだった。

ピアノの音が徐々に大きくなる。
微かにバイオリンの音も聴こえてきた。


「これってどこかで聴いたことあるような…」

ボソッと太一が呟いた。
僕もそれは感じていた。


目の前にドアがあった。
僕たちは警戒しながらも、導かれるように禁断の扉を開けてしまった。


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