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KAGO

第7章 正体

「圭介!!」

雨の中、傘もささずに美咲がこっちに走ってきた。

「美咲…」


そういえば美咲も太一が殺されたことを夢だったかのように言ってたな……
みんなあの男に操られてるのか?


「圭介、大変なの! さっき駄菓子屋の夏奈子さんが……!!」
「……知ってる」
「え…」
「勇也は殺された……」
「え…?」


突然の僕の言葉に、美咲は目を丸くしたまま固まった。


「勇也は夏奈子さんに殺されて、それで……」
「…」
「バラバラにした遺体を段ボールに詰め込んで、僕に運ばせた」
「!!」


美咲は両手で口を覆った。

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