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KAGO

第8章 真実

「私は生まれた時から体が弱かった。だから色々調べたわ…長生きするには、人間の脳ミソが一番効くんだって」

「!」

「父様があなたたちを連れてきたのはそのためよ」

「…っ…」


衝撃的すぎて言葉が出てこない。



「太一の行動は予想外だったけどね…」


(太一が…本当に七瀬美景を襲ったのか?

僕にあの後の記憶がないってことは、そこまで衝撃的な事実だったから?)



「あんな奴の脳ミソなんか食べたくもない。だから仕方なく逃がしてやったのに。
なのにあいつはまた私を力づくで…」

「…っ!」


(まさか…美咲と保健室に行った時に目撃したのは…)


「だから食べたのよ。でも全然美味しくなかったわ」


人の命をただの物として見ている…
ひどく冷たい七瀬美景の目が、僕を恐怖に陥れた。



(狂ってる…七瀬美景も美景の父親も、夏奈子さんも…!)

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