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KAGO

第9章 永遠に

耳を澄ますと、どこからかピアノの音が聴こえてきた。
それに混じってバイオリンの音も聴こえてくる。


もう何度この曲を聴いただろう…
夢なのか、現実なのか……。



僕はゆっくりと目を開けた。
視界にはピアノを弾いている七瀬美景と、もう一人……


バイオリンを弾いている美咲がいた。



「なん……み………」


『なんで、美咲が…』

そう言葉にしようとしたのに、声が出ない。


椅子に座ってる感覚はあるのに、身体に全く力が入らない。


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