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パラサイト・トランス

第1章 フクロムシ

生活史

まずケントロゴン目の生活史を説明する。受精は雌のエキステルナで起こり、孵化するとノープリウス幼生として体外に放出される。ノープリウス幼生は数回の脱皮を経てキプリス幼生に変態する。雌のキプリス幼生は宿主に付着すると変態し、まずケントロゴンと呼ばれる形態になる。ケントロゴンは宿主に針を刺して細胞を侵入させ、これが蠕虫状のバーミゴン幼生になる。バーミゴン幼生はその後、インテルナとして宿主の腹部血体腔内で成長する。さらに成長が進むと。体外にエキステルナを露出させる。雄のキプリス幼生は、雌のエキステルナに開いた外套口に付着し、トリコゴンに変態して雌の体内に入る。雄はレセプタクルに達すると、精子をつくる細胞塊になる。受精が起こるとエキステルナが発達し、やがてノープリウス幼生が放出される。エキステルナは数度の繁殖後、脱落する。

もう1つのグループであるアケントロゴン目では、ケントロゴン、トリコゴンの段階を欠いており、雌の宿主への侵入、雄の雌への侵入はキプリス幼生が直接行う。

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