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泣いて、笑って、恋をした。

第2章 act1









「で? お前も真似たか……バカか」



「……」



「死んだら終いだ。死にてーならその命、俺にくれよ」





初めてだった。
母親が自殺をして、借金があると知って
皆が「可哀想」だと同情はしてくれた。
私の傷を見て「可哀想」だと同情はしてくれた。
だけど、それがいけないことだと分かっていても、誰も叱ってはくれなかった。




叱ってくれる相手はもう居ない。
たった一人居た相手はもう居ない。




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