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チェックメイト

第2章 君の体温 乗せて

「よし、んじゃ帰るわ」

何とか、9時前に仕事を終えることが出来た。

松「ん?いつになく、仕事早いな」

「クソガキが待ってるんでな」

松「え?何ソレ」

潤が輝かせた目を俺に向けた。

「あー、今度説明するから。んじゃな」

興味津々の潤を巻いて、会社を出る。

ニ「あ、櫻井さーん」

後ろから、抱きつかれた。

「うおっ!二宮…」

ニ「待ってましたよ♡」

コイツ…体、冷たい…。

「いつからいたんだ」

ニ「ん?軽く、5時間ぐらい?」

そんなに待ってたのかよ…。
てか、なんで笑ってられんだよ。

「ほら、原さんとこ戻るぞ」

手を引くと、手を振り払われた。

ニ「嫌だっ」

俯く二宮を見つめていた。
両手をがっちり握って……

震えてた。

「二宮…」

ニ「本当に…時間は大丈夫なの。だからあの人のとこには帰りたくない」

あんなに仲良かったのに…。

「…とりあえず、飯食べるか」

帰さないといけないのに、
そんなことを口走っていた。

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