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第3章 季節の中に

(二宮side)

『ここに、住むか?』

嬉しかった。

櫻「お前さ…」

「へ?」

櫻「辛いときは言え。なんなら思いっきり甘えろ。」

「辛いなんて…」

ボロボロだった。

体も、心も、悠人さんにズタズタにされたんだ。

でも、姉貴は憎めない。
俺のただ一人の家族だから。

悠人さんが、家族なんて認めない。

櫻「二宮」

「はい…」

櫻「お前がなんと言おうが、俺は引き留めるぞ」

心地よくて、このままここにいたいって思えたんだ。

「なんで、なんでそこまで?」

これを聞かないと。
俺は、櫻井さんの傍にはいられない。

櫻「ん?俺も知らねぇよ」

こんな答えが返ってくるなんて、
全く考えてなかった。

櫻「でもなんかお前は放っとけねぇ」

その言葉が俺の胸の奥を突いた。

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