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第19章 ふっと君が微笑むように

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「ふざけんなぁー!」

なんとか、行為も終わり枕を思いっきり櫻井さんに投げつける。

櫻「ご、ごめんって…」

「何回すれば気が済むんだよ!」

結局、合計四回。

櫻「でも、二宮が可愛くて…」

「…そう言えばいいって思ってんだろ」

すぐに『可愛い』とか言うんだから。
もう言われ慣れちゃってそれほど嬉しくないよ。


櫻「本当のこと言って悪い?」


これだから、タチが悪いんだ。
思ってた答えの更に上をいっちゃう。

「……寝る」

恥ずかしくなった俺は、
布団を頭まで被って床につこうとした。

櫻「起きたら、買い物行こうか」

「うー」

櫻「唸んなや」

「おやすみー」

櫻「おやすみ、和也」

「えっ」

不意に名前で呼ばれたから、
振り返った。

櫻「ん?どうした?」

得意気に微笑む。
その表情、嫌いじゃないよ。

「なんでもない」

櫻「じゃ、電気消して」

枕元に置いてあったリモコンで、
明るかった寝室を暗くした。

櫻「おやすみ」
「んー、おやすみ」

温もりに包まれながら、
そのまま眠りについた。

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