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第19章 ふっと君が微笑むように

(櫻井side)

くすぐったくて、目を覚ました。

ニ「おはよう、櫻井さん♡」

俺の顔中にキスを落としていく二宮。
なんだこれは。

夢か?

だって、二宮がこんな風に……。

ニ「腰、めっちゃ痛いから買い物行けないかもー」

痛そうに腰を擦りながらも、
ずっと俺にキスをしていた。

「珍しいな……」

ニ「誕生日おめでとう」

「おお、ありがとう」

戸惑いながらもお礼を言った。

ニ「腰、痛い」

ボフッて俺の上に寝転がった。

「……可愛い」

心の声が、漏れていることに気付いた。
いつもみたいに殴られるかと思って目を瞑った。

ニ「……」

しばらく目を瞑っていても、
殴られないからそっと目を開けてみた。

「に、二宮?」

黙ったまま、俺を見ていた。

殴られるとかじゃなくて、
罵倒される気しかしなねぇ。

ニ「あのね、可愛いって言われるのは…櫻井さんなら嬉しいよ」

……なんて、可愛いことを。

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