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第6章 夢を見てる

(二宮side)

食器を洗い終えて、ソファでくつろぐ。
テレビをつけて、ココアを飲んで。

「はぁ…落ち着く…」

気持ちが、身体が落ち着くのは久々。
ましてや、ココアを飲むなんて…。

こんなの、姉貴が結婚する前にしかできなかった。

だから、この時間がどれだけ幸せなことか俺にはよくわかる。

「ふふっ」

ついつい、顔が綻ぶ。

昨日の俺は、こんなことが想像出来ていただろうか?

『ここに、住むか?』

なんて言ってくれると思っていただろうか?

思えるはずがない。
そんなこと、考えていなかった。

だけど……嬉しいんだよ。

あの傷を見たのに、俺と一緒にいたいと言ってくれた。

櫻「んーー、二宮…」

「どうしました?」

駆けつけると、スヤスヤと寝息をたてて寝ていた。

「寝言か……」

そっと布団をかける。
したら、手を引かれてボスっと布団に体が沈んだ。

「櫻井さん?」

櫻「二宮…好き…」

「へ?」

抱き締められて、
心臓の音が櫻井さんにも聞こえてそうで恥ずかしかった。

「寝ぼけやがって…」

そんなことを言いつつも櫻井さんの胸に頭を預けてしまう。

自覚するよな。

櫻井さんが好きなんだって。

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