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第9章 けど愛しい

(櫻井side)

俺は、テレビを見て二宮がトイレから出てくるのを待っていた。

ギュルル…。

「腹、減った…」

今から自分で料理を作って食べればいいんだけど…

料理の腕は、破滅的だから。

前に、潤に教わりながら作ったことはあるんだけど…。

松『うわ…なにこれ』
『え?だから、唐揚げ』
松『なんで、唐揚げが緑っぽい色してんだよ!』

確かに…今考えればなんで唐揚げが
緑っぽい色になったんだろ。

「でも、意外と旨かったけど…」

潤が帰ったあと、食べた。

あれ以来、潤から料理禁止令を出されているから。

ニ「櫻井さん」

「ん?二宮、どうした?」

ニ「好き」

「は?」

急に、どうしたんだ?
あんだけ『好き』って言うの嫌がってたのに。

ニ「好きなの…っ」

「な、泣くなよっ…」

立ち上がって、二宮を抱き寄せる。

ニ「櫻井さんは?」

鼻を啜りながら、問いかけてきた。
俺は、涙を親指で拭いながら、言った。

「好きに決まってんだろ」


ニ「じゃ、しようよ…」


「え」

ニ「言葉だけじゃ、不安なの…」

そう言って、俺の胸に顔をうずくめた。

……………理性、ブッ飛ぶよ?

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