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第9章 けど愛しい

「はぁ…はぁ…はぁ…」

荒い息を整える。

だけど、紅潮した顔を見せるわけにはいかないから…。

「はぁ…」

既に萎えた自分のソレをパンツとズボンの中にしまう。

何となく、後ろめたさを感じる。

確かに性欲は、自分で処理できる。

けど、それって櫻井さんに対して失礼なんじゃないのかな?

だって、付き合ってる人が隠れてこんなことしてたら怒るよね?


………嫌いになる?


後悔した。

どうしよう…。


コンコン!


ビクッと体が跳ねた。


櫻「二宮?大丈夫か?」

「あ、う、うん…」

櫻「具合悪かったら言えよ。」

「うん、わかった」

どうしよう、紅潮は治まったけど
今度は泣きそう…。

でも、櫻井さんに心配はかけられない。

かといって、涙目を見せるわけにもいかないから…。

逃げ場が無くなった。

目の前に道は、見えない。



真っ暗だ。



そのなかで見つけた1つの言葉。





『したい』





ただ、それだけだった。


体を重ねて、櫻井さんのモノにしてほしいんだ。



『好き』



ただ、それだけの言葉で
こんな風に想えるなんて思わなかった。

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