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ドラクエ短編集(クリアリ)

第3章 大切な人※エロ注意!

久しぶりに戻ってきたサントハイム。相変わらず城には人の気配はない。

旅の途中にたまたま近くを通りかかることになったものだから、あまりの懐かしさに少しワガママを言って立ち寄ってもらった。



「絶対見つけてみせるから…!」

しんとたたずむ城に一人そう呟くと、アリーナはぎゅっと拳を握りしめた。





その日はサランに泊まり、次の日また出発する予定だった。

ただ、アリーナは夕食時の食堂で、不穏な噂を聞いてしまう。



「なぁ…お前、知ってるか?」

「ああ、あの怪しいバーだろ?」

「そうそう。何でも何やら怪しい商売してるとかいう噂だぜ?」

「俺はここでしか手に入らない酒があるって聞いたぞ?」

「貴重な酒だとか言って後からとんでもない金額ふっかけられる、っていう噂もあるな」

「ま、貧乏人には関係ない話か」



隣の席でひそひそと話す男達の話に、アリーナは許せない思いがふつふつと沸き上がってくるのを感じた。

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