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雪の日の空に

第8章 愛した人は…

ソファーに座るように促され、コーヒーの入ったカップがテーブルに置かれた。

「ゆきから会いたいなんて珍しいね。」

向かい合う様に床に座ると、心なしか笑顔をみせる。

「迷惑でしたか?」

「うれしいよ。」

濁りの無い笑顔を向けられる。

そんな笑顔見たら、全部忘れてここに居てもいいと思ってしまう。

昨晩佐月さんは私に好きかと聞いた。

もちろん好き

佐月さんは?

どうして私を抱くの?

「難しい顔してどうしたの?」

テーブルに肘をついて、上目遣いで見上げる佐月さんは、私の気持ちなんて知る由も無い。





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