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エスキス アムール

第27章 彼とのカスタム






「クリーム付いてるよ」

思わず手が伸びて
指でクリームを拭う。


それをぺろりと舐めると、
ほろ苦いコーヒークリームの
味がした。


「で、してほしいこと…

………え?」


真っ赤。



彼は、俺の指を見たまま
顔を赤くして固まっていた。


「あ…、え、えと
なにかまずかった…?」

その声に、ふるふると、
首を横に振る。

もしかして、
クリーム舐めたから…?
そんなことで
顔赤くしたの?


ドギマギとしながら
またケーキを食べ進める
木更津に

なんかドキリとした。



こいつ
そんなに俺のことを好きでいてくれてるの?って。


すきだ好きだって言われても
木更津の場合
半分ジョークのような気もしていて。

そんな反応をされるとは
思ってもみなかった。

俺が彼女を好きだったように
彼も俺のことを純粋に好きでいてくれているのかもしれない。



なんだか、
彼から目を離すことができなかった。






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