
エスキス アムール
第29章 彼からの誘惑
「…ん、ぁ、も…おねが…っ」
意識が朦朧とするなかで、
消え入りそうな声で、そう言うと
「もう?
そんなに溜まってたの?」
そういって彼は笑った。
その瞳は、哀しそうな色を
しているようにも見えた。
だけど、
だめだ、木更津とすると、
自分が自分でなくなる。
快感が駆け巡っている身体で
彼の瞳の色をきちんと見ることができなかった。
「挿れるっていっても
慣らさないと
波留くんが気持ち良くないから。」
そういって、さっきまで
口内で暴れまわっていた指を
後ろの蕾に這わせて、
徐々に滑り込ませる。
「あ、あっんん…っ」
ぬるりと入るその感触に
声が漏れる。
そこからは
グチュグチュと、卑猥な音が
すぐになった。
腰がどんどん上がって、
おかしくなる。
「もう…っあ…っイキそ…っ」
声をそうあげれば、
ピタリと
止まる指。
もう少しで果てそうだったソコは
もどかしく、ビクンと揺れた。
なんで?
彼をみると、とても楽しそうだ。
指が抜かれたと思ったら、
彼のモノがいきなり入ってくる。
「あっあぁ…!」
急にくる圧迫感に、
先ほどイけずに悶えていたソコは
反応して、出そうだった。
