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エスキス アムール

第32章 彼と実験





もう一歩近づいて耳を澄ます。

すると、リビングからは

卑猥な音と共に
なんともいやらしい彼の声が
聞こえてくるではないか。


「はぁ…っんゃ、き、さらづっ」


今、僕の名前呼んだ…?

やばい。


やばい。

勃ちそう。




「やめ…っあ、イく…っ」


彼は、僕が廊下で
聞いているとも知らず、

一人で僕の名前を呼びながら
絶頂を迎えた。


ど、どうしよう。

もういいじゃん。
したい。もう我慢できない。

だけどこのまま
入っていくのはまずいよね?


同様や焦りよりも
僕は今、ただただ嬉しかった。


だって波留くんが
あの彼女じゃなくて、この僕をオカズに
自分でシていたなんて。
彼は嫉妬をしてくれていたけど、
彼女のことを完璧に忘れ去ったわけでは
無いはずだ。

それでも、この僕を思い浮かべてくれたことに
もう、にやける顔を抑えることができない。


この一ヶ月、僕とシたかったけど、
我慢していたってことだ。
実験の甲斐があった。
明日、誘われてもおかしくない。
もう、無理矢理にでも好きだと言わせよう。

ようやく、明日、
実験を終えられるかもしれない。


心の中でガッツポーズをした。





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