
エスキス アムール
第32章 彼と実験
「ただいまー」
「おかえり」
リビングのドアを開けるといい香りがした。
今日は和食のようだ。
僕が好きな魚もある。
「美味しそうだね」
そう言うと、
彼は嬉しそうに笑った。
そんなことはどうでもいい。
申し訳ないけど、
そんなことはどうでもいいんだ。
今僕の頭の中は
ひとつのことでいっぱいなのだ。
急いでご飯を食べると、
急いで風呂に入る。
「今日はなんか、はやいね」
彼の言葉に適当に笑って返事をすると、
すぐにベッドに入った。
それを見て、彼も後からゆっくり
ベッドに入ってきた。
来たぞ。
来たぞ。
来るぞ。
もう、楽しみでしたかがない。
