
エスキス アムール
第42章 僕のシルシ
【波留side】
高峰がはるかちゃんを連れてくるとはまさか、思わなかった。
木更津からもらった住所は覚えていたわけではないけど、同じ市内に住んでいることは知っていた。
けれど、市内といっても広い。
こんな目と鼻の先に彼女がいるとは思ってもみなかったのだ。
どうして木更津は、
彼女の住んでいる場所を知っていながら、近くのマンションを選んだのだろうか。
彼が今住んでいるマンションをどうやって選んだのかは知らないが、
とにかく、彼女が一緒に働くことを伝えなければならないことは重々承知していた。
高峰が一番最初に提案したこと。
厳しく突っぱねるということも可能だったが、初めに自分の企画が通った時の楽しさを味わって欲しかった。
それをどうやって成功させていくか、その目で見て欲しかった。
だから、こちらの諸事情で彼の企画を突っぱねることはできなかったのだ。
木更津の顔が頭から離れなかった。
ここで彼女と仕事をするとなれば、彼は心配するに決まっている。
やめろ、嫌だというかもしれない。
木更津は大事だ。
けれど、高峰も大事だ。
仕事と恋人は今まで別物で、比べるものではないと思っていたが、
まさか天秤にかけなければならない日が来るとは思ってもみなかった。
高峰の方が大事だという考えに至ったわけではない。
きちんと報告をして、
きちんと話せば、木更津は了承してくれると思った。
けれど、いざそれを目の前にすると、どう話していいのかわからない。
家に帰って風呂に入り、ベッドに潜り込もうかと思ったが、明日は休みだし木更津にきちんと話さなければならない。
ソファで横になりながら、
どう説明すればいいのかを思案した。
高峰がはるかちゃんを連れてくるとはまさか、思わなかった。
木更津からもらった住所は覚えていたわけではないけど、同じ市内に住んでいることは知っていた。
けれど、市内といっても広い。
こんな目と鼻の先に彼女がいるとは思ってもみなかったのだ。
どうして木更津は、
彼女の住んでいる場所を知っていながら、近くのマンションを選んだのだろうか。
彼が今住んでいるマンションをどうやって選んだのかは知らないが、
とにかく、彼女が一緒に働くことを伝えなければならないことは重々承知していた。
高峰が一番最初に提案したこと。
厳しく突っぱねるということも可能だったが、初めに自分の企画が通った時の楽しさを味わって欲しかった。
それをどうやって成功させていくか、その目で見て欲しかった。
だから、こちらの諸事情で彼の企画を突っぱねることはできなかったのだ。
木更津の顔が頭から離れなかった。
ここで彼女と仕事をするとなれば、彼は心配するに決まっている。
やめろ、嫌だというかもしれない。
木更津は大事だ。
けれど、高峰も大事だ。
仕事と恋人は今まで別物で、比べるものではないと思っていたが、
まさか天秤にかけなければならない日が来るとは思ってもみなかった。
高峰の方が大事だという考えに至ったわけではない。
きちんと報告をして、
きちんと話せば、木更津は了承してくれると思った。
けれど、いざそれを目の前にすると、どう話していいのかわからない。
家に帰って風呂に入り、ベッドに潜り込もうかと思ったが、明日は休みだし木更津にきちんと話さなければならない。
ソファで横になりながら、
どう説明すればいいのかを思案した。
