
エスキス アムール
第44章 木更津の思惑 *
「ひっ…あぁんっ…ふ、ぅやあぁあ!」
ギシギシとベッドがきしむ音だけが響いた。
その静けさの中に、俺の快感に侵された声が響く。
夕飯を食べ風呂に入ると、そこに木更津も入って来て、嫌がる俺を風呂の中で容赦無くイかせた後、ノンストップでベッドへ来て、また容赦無く彼に突かれている。
痛いとか、殴られるとかそんなことは全く無い。
俺の感じるところ全てを弄られ、快感に溺れすぎて苦しい。
「やあぁああっ!や、めっ…て…ああ!あぁぁあ」
ここ最近何度もイきすぎて、赤く敏感になりすぎている先っぽを何度も何度も擦りあげられ、絶頂を迎える。
前でイったと思ったら、今度は後ろの一番感じるところを容赦無く擦られ、今度は中でイく。
中でイっているうちに熱を取り戻してきた前をまたすぐに弄ぶと、今度は前と後ろをいじめ抜いて仰け反った俺の頸筋に木更津は噛み付いた。
「な、ん…でっ…んな…あぅっん…こと…」
「感じてる。可愛いね」
何も説明してくれない。
木更津が何を考えているのかわからなかった。
俺をこんなに快楽漬けにして何がしたいのだろうか。
回らない頭で考えてみるけど、その間にもイッてしまう。
「波留くん腰動いてるね。
またここにいれてもらいたいの?」
「ち…ちが…っも、や…っめ…ぅあぁぁああ!」
やめてと懇願してもなお、イッたばかりの後ろに快感を浴びせられる。
「あ、した…かいしゃ…しご、と…んっ…んぁ」
「休んでいいよ。」
「や…だ…や、きさら、づ…しごと…いか、せ…」
「こんなときに仕事のことを考えられるなんて随分余裕だよね」
「ひっう、…っ…っはや、や、やぁぁぁああ!」
何度もイッている先っぽを掌で何度も往復させてこすりあげる。
快感を通り越したような凄まじい快感に、勝手に体が跳ね上がり、それに暴れると両手を押さえつけられて自由を奪われ、その快感から逃げることもできなくなってしまった。
