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エスキス アムール

第64章 一方その頃






開きっぱなしの冷蔵庫に、出しっぱなしの卵。
フライパンの側には塩コショウが置いてあって、振り返ると炊飯器が。





…………すいはんきが。





「開いてるー!!!」



ふざけんなよどうしてくれんだよ!
慌てて持っていたしゃもじを突っ込んでみるけど表面はカチカチだ。


卵だってこんな夏場じゃ、出しっぱなしなんて悪くなってしまったに決まってる。


冷蔵庫まで開けっぱなしなんて。




「おい!どうしてくれんだよ!
カピカピじゃねーか!!」




さっきまでの遠慮なんて忘れて、光平くんに電話を掛けた。




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