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エスキス アムール

第66章 木更津の動揺

【波留side】




「あ…久しぶり」

「あら。久しぶりだね。」



仕事中、お昼にたまたま寄ったカフェで、良子ちゃんに会った。

彼女がいるなら木更津も…?と、周りを見渡したけど、どうやら一緒ではないみたいだ。


「残念ですけど。社長は一緒じゃないよ」



すぐにそんな考えは見透かされて。
恥ずかしくなって苦笑いをする。



「家でも一緒なのに。
本当に溺愛って言葉がぴったりね。」

「…う、うん…はは」



恥ずかしすぎる。
木更津の秘書にそんなこと言われるなんて。


溺愛だなんて。
…そうなんだけど。

溺愛なんだけど。


木更津も、思ってくれているのはとてもよくわかるし、実感してるし、伝わってるんだけど。


最近、俺は少しだけ悩み事があった。








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